毒ガスをまき散らしながら目の前を走るシンジドを、あと少しで倒せそうだと思って追いかける。気づけば体力が半分以下になっていて、振り返った瞬間に投げ飛ばされ、粘着剤で足を止められる。やっとレーンに戻ったら、今度はシンジドが自分のタワーの裏でミニオンを狩っていて、CSも経験値も入ってこない──シンジド戦は、「何をしたら勝てるのか分からないまま負けている」ことがとても多い対面です。
この記事では、シンジドに強いカウンターピックと、カウンターを選べなかった試合でも通用する対策をまとめます。先に結論のカウンターピックから始め、理由と立ち回りはそのあと順番に解説します。
結論:シンジドに強いカウンターピック5選
シンジドの強さの中心は、Q「毒の軌跡」です。走るだけで後ろに毒を残せるので、追いかけてくる相手ほど、毒を踏み続けて勝手に削れていきます。シンジドの勝ち方は「追わせること」なので、カウンターの条件ははっきりしています。追いかけなくても戦えること(遠くから削れる、逃げ場を消せる)。そして、毒の削りを回復で取り返せること。この2つです。加えて、E「すくい投げ」は対象指定のスキルなので、対象にされない手段を持つチャンピオンも強く出られます。
モルデカイザー ─ 走って振り切る勝ち筋を丸ごと消す
シンジドにとって最悪の相手です。R「死の国」でシンジドを別の次元へ引きずり込むと、その中は1対1の閉じた空間で、走って振り切るという選択肢そのものがなくなります。しかもステータスの一部を奪うので、タンクとして耐えるシンジドの強みも削れます。E「死の呪縛」は範囲内の敵を引き寄せるので、毒を撒いて離れようとするシンジドを手元に戻せます。W「不滅の鎧」は受けたダメージもシールドに変えられるので、毒の削りもある程度は取り返せます。
レベル6前は無理に追わないこと。Eで引き寄せられる距離に来たときだけQ「滅魂の一撃」を合わせ、本命はレベル6以降のR。R中は毒を撒かれても逃げ場がないので、毒の外側に立ってQとEで戦いましょう。
ティーモ ─ 近づかせず、走る道にキノコを置く
シンジドの攻撃はほぼすべてが近距離です。ティーモは射程のある通常攻撃とE「毒たっぷり吹き矢」の毒で、シンジドが触れない距離から一方的に削れます。W「駆け足!」の加速があるので、すくい投げを狙って寄ってくるシンジドから離れるのも得意です。そしてR「毒キノコ」。踏んだ敵はスロウ状態になるので、走り回ることが仕事のシンジドの足を、そのまま止められます。プロキシに向かうルートにキノコを置けば、動き方そのものを制限できます。
シンジドは削られても無理に交換せず、CSを取るだけで粘ってきます。倒し切ろうと追いかけると毒を踏むので、追うのはキノコのスロウを踏んだ時だけ。シンジドが通りそうな茂みと、こちらのタワー裏への道にキノコを置いておきましょう。
グウェン ─ 霧で投げを防ぎ、削りを回復で戻す
W「聖なる霧」の中にいるグウェンは、霧の中にいる敵からしか対象指定されません。すくい投げは対象指定のスキルなので、霧の外からは投げられなくなります。さらに固有スキル「裁断」は、通常攻撃でチャンピオンに与えたダメージの一部を回復します。毒でじわじわ削られても、殴った分だけその場で取り返せるので、シンジドの削りが追いつきません。E「スキップスラッシュ」で射程が伸びるので、毒の中に深く入らずに殴れるのも大きい点です。
霧は時間が短いので、シンジドが投げようと寄ってきた瞬間に使うのが基本。シンジドがR「狂人のポーション」を使うと、毒が回復阻害を付けるようになり、裁断の回復が減ります。R中のシンジドとは無理に殴り合わず、効果が切れるまで距離を取りましょう。
ブラッドミア ─ 沼で投げを空振りさせ、毒を吸い返す
W「紅血の沼」で血の池に潜っている間は、敵から対象指定されなくなります。すくい投げを狙われたときに沼に入れば、シンジドの一番の決め手が空振りに終わります。Q「吸血」は対象指定でダメージと回復を同時に行うので、毒で削られた分を、こちらの距離から吸い返せます。シンジドの削りと回復の差し引きで負けにくく、後半になるほどその差は広がっていきます。
序盤はQの回復だけが頼りなので、シンジドが近づいてきたら沼を温存したまま下がるのが基本。沼を先に使ってしまうと、その後のすくい投げと粘着剤を避ける手段がなくなります。シンジドのRの回復阻害中は、Qで吸い返す量が減ることも覚えておきましょう。
ケネン ─ 射程で削り、寄ってきたらスタンで止める
Q「雷遁手裏剣」は射程の長いスキルショットで、シンジドが近づく前から削れます。固有スキル「嵐の刻印」は、スキルを3回当てた敵をスタンさせます。すくい投げを狙ってシンジドが寄ってきたところに刻印を重ねれば、投げられる前にスタンで止めて距離を取り直せます。E「疾風迅雷」は移動速度が上がる形態になるので、シンジドの足の速さにも付いていけます。
ケネンは体力が低く、すくい投げから粘着剤のスネアにつながると逃げにくくなります。シンジドが粘着剤を使った後は、強気に手裏剣を当てに行く時間。粘着剤が残っている間は、距離を取りながらQだけで削りましょう。
※逆に、
ダリウス・
ガレン・
ナサスのように近づいて殴らないと何も起きないチャンピオンは、シンジドが最も得意とする相手です。こうしたチャンピオンで当たったら、レーンで倒そうとせず、次の章の立ち回りで「追いかけない」ことと、CSと経験値を失わないことを優先してください。
シンジドの何が怖いのか|対策の前提知識
シンジドの怖さは、1回1回のダメージの大きさではありません。「追うと削れる」「近づくと投げられる」「レーンから経験値を奪われる」の3つが、こちらの判断ミスを誘うように組み合わさっていることです。どのスキルが何を作っているのかを分けて見ていきます。
スリップストリーム ── 敵の近くを通るほど速くなる
周囲のチャンピオンの近くを通り過ぎると、一時的に移動速度が上がります。シンジドがわざと敵の横をすり抜けるように走るのはこのためです。こちらが前に立ちふさがっても、シンジドはその横を加速して抜けていきます。
- シンジドの進路に立って止めようとしない。横を抜けられて加速させるだけになる
- 集団戦では、シンジドが味方の間を走り回るほど速くなる。追いかける役は1人で十分
毒の軌跡 ── 「追うと削れる」を作る
背中から毒ガスをまき散らし、触れた敵にダメージを与えます。シンジドが走った道そのものがダメージの帯になるので、真後ろから追いかけるのは、自分から毒の中を歩いていくのと同じです。オンにしている間ずっと出続けるので、シンジドは追われるだけでダメージを稼げます。
強力粘着剤 ── 逃げ道と移動スキルを奪う
地面に粘着剤を投げ、触れた敵をスロウ状態にして釘付けにします。釘付け中はダッシュやブリンクといった移動スキルを使えないので、粘着剤の上ではダッシュで逃げることも、ダッシュで詰めることもできません。シンジドの方から粘着剤を自分の後ろに置き、追いかけてくる相手に踏ませる使い方もよく見られます。
- 地面に広がった粘着剤は見えるので、その上を通らないルートで動く
- 移動スキルで逃げるつもりなら、粘着剤に入る前に使う。入ってからでは間に合わない
すくい投げ ── 「近づくと投げられる」を作る
対象指定で敵にダメージを与え、シンジドの背後へ投げ飛ばします。粘着剤の上に着地した場合はスネア状態になります。シンジドが粘着剤を置いてから投げてくる「W→E」は、決まると数秒その場から動けなくなる、シンジドで最も強い連携です。シンジドの背後がこちらのタワーから遠い方向なら、タワー下から引きはがされることにもなります。
- シンジドに密着される距離に入らない。近距離でしか投げられないので、間合いの管理がそのまま対策になる
- 粘着剤が地面にあるときは、シンジドとの距離をいつも以上に空ける。投げられた先がスネアになる
狂人のポーション ── 一時的に「何でも強い」状態になる
調合薬を飲んで、一時的に戦闘能力が強化されます。さらにこの間は、毒の軌跡が回復阻害(重傷)を付けるようになります。足も硬さも上がったシンジドが、回復を止める毒を撒きながら走ってくる。回復で戦うチャンピオンにとっては、特に厳しい時間です。
- R中のシンジドとは戦わない。効果時間は長くないので、下がって切れるのを待つ
- 集団戦では、R中のシンジドが後衛に突っ込んですくい投げで味方の中へ投げ込んでくる。後衛の近くに守る役を1人残す
カウンターを選べなかった時の対策|どのチャンピオンでも効く立ち回り
シンジドは選ばれる数こそ多くありませんが、そのぶん対策を知らないまま当たりやすいチャンピオンです。次の4つは、どのチャンピオンを使っていても機能する対策です。
① 追いかけない。逃げるシンジドは放っておいてよい
シンジド戦で一番大事なのはこれです。シンジドが背を向けて走り出したら、追うのをやめてCSを取る。シンジドは逃げているのではなく、こちらに毒を踏ませようとしています。追わなければ毒は空振りになり、シンジドは何もしないまま時間とマナを使うだけです。体力を削られても、それが自分から毒を踏んだ結果なら、立ち回りを直すだけで解決します。
② プロキシには、ウェーブとジャングラーで対処する
シンジドはこちらのタワーの裏側まで回り込んで、後から来るミニオンを先に倒す「プロキシ」をよく使います。ここで1人で追いかけに行くと、毒を踏みながらタワーの間を走り回ることになり、レーンのミニオンも失います。プロキシを見たら、自分はレーンに残ってウェーブを押し、シンジドのタワーを削る。シンジドが味方のジャングルの近くにいるなら、ジャングラーを呼んで2人で挟み撃ちにするのが一番の対処です。
③ 粘着剤が地面にある間は、間合いを空ける
シンジドの決め手は、W「強力粘着剤」の上に投げてスネアにするW→Eの連携です。粘着剤が地面に見えている間はシンジドに近づかない。粘着剤を使った後なら投げられてもスネアにならないので、そこが反撃のタイミングです。スタートは
ドラン シールドにして、序盤の毒の削りに備えておきましょう。
④ 集団戦では、シンジドではなく後ろの敵を狙う
集団戦のシンジドは、こちらの陣形をかき回して注意を引くのが役割です。シンジドを追いかけるほど、敵の本命から目が離れます。タンクとして硬いシンジドを倒すのは時間がかかるので、シンジドの相手は1人に任せ、他の味方はその後ろにいる敵のダメージ役を狙いましょう。
アイテムでシンジドを弱くする
シンジドのダメージは、毒の軌跡もすくい投げもほぼ魔法ダメージです。アイテムの考え方は、魔法防御で毒の削りを軽くすることと、粘着剤のスロウに耐えられるようにすることの2つです。
-
マーキュリー ブーツ──毒と粘着剤の両方に
魔法防御で毒のダメージが軽くなります。シンジド相手のブーツで迷ったら、まずこれです。 -
マルモティウスの胃袋(ファイター)/
ケイニック ルーケルン(タンク)──魔法防御の完成アイテム
どちらも魔法防御を持つ完成アイテムです。シンジドは試合を通して毒を撒き続けるので、魔法防御は後半になっても無駄になりません。2つ目以降の候補に入れておきましょう。 -
スピリット ビサージュ──回復で戦うタンクに
魔法防御と体力に加え、受ける回復の効果を高めます。毒で削られた分を回復で戻しやすくなるので、自己回復を持つチャンピオンなら候補になります。ただしシンジドがRを使っている間は回復阻害が付くので、R中は下がるのが前提です。 - 買っても解決しないもの:追いかけるための移動速度
移動速度を上げて追いつこうとしても、追いかける限り毒の帯の中を走ることに変わりはありません。シンジドは固有スキルでも加速するので、追いかけっこに付き合うほど損をします。「追いつく」より「追わなくても損しない」方向にお金を使ってください。
時間帯別の危険度|いつ戦っていつ逃げるか
- レベル1〜5:プロキシで経験値を奪いに来る。早い段階からシンジドがタワーの裏へ回り込み、ミニオンを先に倒してきます。追いかけずにレーンに残り、ウェーブを押してシンジドのタワーを削るのが基本です。経験値とCSを失わなければ、シンジドの狙いは外れています。
- レベル6〜11:Rで硬く速くなる。R「狂人のポーション」を使ったシンジドは、強気にすくい投げを狙ってきます。Rを見たら下がり、効果が切れてから交換する。回復で戦うチャンピオンは、R中の毒で回復が減ることも頭に入れておきましょう。
- サイドレーンの戦い:追わなければ危険は小さい。シンジドはサイドでタワーを素早く折るタイプではありません。サイドで見かけても1人で追わず、こちらもウェーブを押して得をするだけで十分です。
- 集団戦:最も危険。R中のシンジドが後衛に突っ込み、すくい投げで味方の中へ投げ込んでくると、陣形が一気に崩れます。後衛はシンジドに近づかれない位置を取り、前衛の1人がシンジドの進路をふさぐようにしましょう。
- こちらのターンはいつか:「粘着剤を使った後」「Rが切れた後」「プロキシで深く入ってきた時」。どれも外から見て分かるので、意識している側が得をします。
シンジド対策のよくある質問
Q. シンジドにはイグナイトとテレポート、どちらがいいですか?
多くの場合、テレポートの方が安定します。シンジドはレーンで倒し切る相手ではなく、こちらを動かして得をするチャンピオンなので、帰還してもすぐレーンに戻れることの価値が大きいからです。シンジドがプロキシで深く入ってきたときに、テレポートで味方と挟む使い方もできます。イグナイトは、序盤からキルを狙える遠距離チャンピオンなら候補になります。
Q. 毒の軌跡は、ダメージを受けないように通り抜けられますか?
毒の帯に触れればダメージを受けるので、完全に避けるには帯を踏まないことです。ただ、毒の帯はシンジドが走った線に沿って伸びるので、真後ろから帯に沿って追うのではなく、横切るように近づけば踏む量はかなり減ります。どうしても近づく必要があるときは、シンジドの進行方向の横や前から回り込むようにしましょう。
Q. タワーの近くで戦えば有利ですか?
基本的には有利ですが、すくい投げに注意が必要です。シンジドに投げられると、シンジドの背後、つまりタワーとは反対側へ飛ばされることがあります。タワー下ではシンジドとタワーの間に自分が入らないように、いつもタワー寄りの位置に立つことを意識しましょう。シンジドがタワーの攻撃を受けながら投げに来たら、それは反撃のチャンスです。
Q. ジャングラーのガンクは刺さりますか?
刺さりにくい相手です。シンジドは足が速く、粘着剤とすくい投げで追ってくる相手を引きはがせます。ガンクを頼むなら、シンジドがプロキシでタワーの間に深く入ってきたときが一番です。逃げ道が限られているので、2人で前後から挟めば倒し切れます。レーンでのガンクは、シンジドが粘着剤を使った後に合わせてもらいましょう。
自分のチャンピオンからみたシンジドとの相性は?
この記事はシンジド対策の総論です。「自分が使うチャンピオン」対「シンジド」の個別の相性と立ち回りは、対面チェッカーで確認できます。ピック画面で開いて、その試合の方針決めに使ってください。
まとめ|シンジド対策は「追わない」と「レーンに残る」
シンジドに負ける試合は、たいてい走るシンジドを追いかけて毒を踏み、プロキシを追ってレーンを空け、集団戦でもシンジドばかり見ていた試合です。どれもシンジドの思い通りに動かされた結果で、シンジド自身が強かったわけではありません。シンジドは「追われること」で価値を出すチャンピオンなので、追わなければその価値はほとんど消えます。
次にシンジドと当たったら、ロード画面の時点で「自分のチャンピオンに遠距離スキルがあるか」を確認しておきましょう。なければ、最初から「追わない・レーンに残る」を方針にして、テレポートとマーキュリー ブーツを予定に入れておけば迷いません。最初の帰還では魔法防御の素材を1つ。それだけで毒の削りがかなり軽くなり、レーンに残り続けられるようになります。
- ピックで対策するなら:Rで逃げ場を消すモルデカイザー、射程とキノコのティーモ、霧で投げを防ぐグウェン、沼で投げを空振りさせるブラッドミア、射程とスタンのケネン
- ピック以外で対策するなら:追いかけない、プロキシにはウェーブとジャングラーで対処、粘着剤がある間は近づかない
- アイテムなら:マーキュリー ブーツと魔法防御のアイテム
シンジドを使う側がどこで毒を撒き、いつプロキシに出ているかは、シンジド TOP完全攻略で解説しています。使う側の考え方を知っておくと、追ってはいけない場面も見分けやすくなります。TOPレーン全体のチャンピオン選びはTOP攻略まとめをどうぞ。
