LoLパッチ26.16は、ロームサポートとメイジBOTに「構造から」メスを入れるパッチ
LoL パッチ26.16が実装されました。今回はチャンピオンの数値調整よりも、システム側の変更が完全に主役です。
テーマは「ロームサポート」と「メイジBOT」という2つのメタ現象への対処。サポートがボットレーンを離れたときのゴールド/経験値ペナルティが「レベル3まで-25%」から「レベル5まで-33%」へ強化され、マークスマン28体の基本魔法防御が一律で+3されました。あわせて、ロームサポートの筆頭だったポッピー・カミールが弱体化されています。
アイテム側では、前回のパッチ26.15で弱体化が見送られたサンダード スカイが、今回はレシピごと作り替えられました。あわせてジャングルペットの魔力・防御・体力の反映率が一斉に引き上げられており、こちらはAP/タンクジャングルの周回速度に直結する見逃せない変更です。さらにクラシックには忍者チャンピオン3体(アカリ・ケネン・シェン)が追加されています。
パッチ26.16は「サポートを無理やりレーンに引き戻し、ADCが一方的に溶かされる状況を減らすパッチ」です。数値バフではなくルールそのものを触りに来ているので、チャンピオンの強弱よりも“ボットレーンの戦い方”が変わるタイプのパッチになります。
この記事は8月12日の正式パッチノートを反映した確定版です
先行情報(プレビュー)段階で公開していた内容から、実装時に数値が変わった項目と見送られた項目があります。先行情報を追っていた方は、次の「先行情報からの変更点」を先に確認してください。
先行情報(プレビュー)からの変更点
8月5日に公開された変更予告は、ほぼそのままの内容で実装されました。実装時に変わったのは次の3点です。
唯一の未実装がサモナースペル「ヒール」の強化です。予告段階では「バーサーカー ブーツ・フリートフットワーク・ヒール」の3点セットでADCを底上げする話でしたが、実装されたのは前の2つ。ADC支援のパッケージは、予告よりわずかに薄い形になりました。
一方でヘイルブレードの調整は予告どおり実施されました。近接の攻撃速度が120%→90%に削られ、確定ダメージも「序盤は弱く、アイテムが揃うと強い」形に組み替えられています。ロームサポートへの対策は、予告された分がすべて実行されたことになります。
なお、予告時点で数値が読めなかったサンダード スカイのレシピとサンファイア ケープの価格も確定しました。詳細はアイテムの項で解説します。
サモナーズリフトの変更点
【最重要】ロームサポートを止める3つのシステム変更
今回のパッチの本命はここです。Riotはカミールの調整コメントで「ロームサポートが大流行しており、カミールはその女王として君臨しています」と現状を明言しており、対策は3本立てです。
① レーンを離れたときのペナルティを強化
今回でいちばん直接的な変更です。これまではレベル3を越えればペナルティが消えていたため、「レベル3になったら即ミッドへ」という動きが完全に定石化していました。それがレベル5まで、しかも-33%に強化されます。
レベル3とレベル5では、ボットレーンにいる時間がおよそ2〜3ウェーブぶん変わります。ロームの開始タイミングそのものを後ろにずらす狙いです。
② サポートアイテムのクエスト進行を「ミニオン寄り」に変更
によるスタック消費 22(近接)/20(遠隔)と24(近接)/22(遠隔) ⇒ 18と21
によるスタック消費 15と20 ⇒ 18と21
数字が2組あるのは、ワールド アトラスとルーニック コンパスの2段階ぶんだからです。整理すると、「敵を殴って進める効率を下げ、ミニオンで進める効率を上げた」という組み替えになります。
つまりレーンを離れて他レーンで殴っても、クエストが進みにくくなるということ。①と合わせて、サポートをボットに留まらせる二重の仕掛けです。ついでに近接/遠隔の区別も撤廃され、数値が統一されました。
③ マークスマン28体の魔法防御を底上げ
対象はマークスマンに分類される27体+トリスターナです(アクシャン、アフェリオス、アッシュ、ケイトリン、コーキ、ドレイヴン、エズリアル、グレイブス、ジン、ジンクス、カイ=サ、カリスタ、キンドレッド、コグ=マウ、ルシアン、ミス・フォーチュン、クイン、サミーラ、セナ、シヴィア、スモルダー、トゥイッチ、ヴァルス、ヴェイン、ザヤ、ユナラ、ゼリ)。
序盤の魔法防御を上げ、成長を下げる形なので、レーン戦では硬く、終盤では硬くなりすぎないという設計です。トリスターナだけは元が28と低かったため、他より大きい+5です。
なお、ロームサポートへの対策はシステム面だけではありません。ルーン「ヘイルブレード」にも序盤を削る調整が入っています(詳しくは後述)。
パッチ26.15の記事で、ADCアイテムが3つ強化されたにもかかわらず「メイジBOTメタは大きくは変わらない」と書きました。理由は「メイジBOTが選ばれている原因は数値ではなく、サポートがレベル3で早々にロームしてしまう構造の側にある」からです。
ボットが1人になる時間が長いなら、レベル依存度が高く、一人でも安全にファームできるメイジを置くのが合理的。この理屈が崩れない限り、ADCアイテムをいくら強くしても流れは止まりません。
26.16は、まさにその「構造」そのものを直接触りに来たパッチです。
- ロームのペナルティをレベル3→レベル5、-25%→-33%に強化
- クエスト進行をミニオン寄りにして、ローム先で殴っても進まなくする
- ロームSUPの筆頭だったポッピー・カミールを弱体化
- ロームSUPが多用するヘイルブレードの序盤性能を削る
26.15が「ADCの終盤火力を伸ばす」パッチだったのに対し、26.16は「ADCがレーン戦を生き延びられるようにする」パッチです。効き方の質がまったく違います。
ただし冷静に見ておきたい点が2つあります。ひとつは魔法防御+3がレベル1で1割程度の上昇にすぎないこと。メイジのハラスが痛くなくなるわけではなく、効いてくるのは「サポートが横にいる時間が長くなること」との合わせ技です。
もうひとつは、ADC側の後押しがルーンにも及んでいることです。フリートフットワークの回復量が10〜130→15〜160に引き上げられ、Riotも「レーン戦序盤以降のハラスに対して耐えるための選択肢」と明言しています。魔法防御+3・バーサーカー ブーツ・フリートフットワークの3点が、すべて「レーンで削り切られない」ことに向いているのが26.16の設計です。
弱体化されるチャンピオン
ポッピー弱体化:ファイターとしての火力を削り、タンクとしての性能に付け替え
Q ハンマーショック増加攻撃力反映 100% ⇒ 75%
Q 対象の最大体力ダメージ
9%(一律) ⇒ 7/7.5/8/8.5/9%
Q モンスターへの上限
75/105/135/165/195 ⇒ 85/120/155/190/225
Q スロウ効果
20/25/30/35/40% ⇒ 20/23/26/29/32%(+増加体力1000ごとに8%)
W ステッドファスト合計物理防御と魔法防御 12% ⇒ 16%(最大体力が40%未満の場合は2倍)
Riotの調整コメント:「ポッピーはタンクとしてデザインされているものの、そのプレイスタイルが序盤からスノーボールするファイターに偏りすぎており、現在ではタンク向けのルーンやアイテムよりも『ヘイルブレード』や『サンダード スカイ』を選択するまでになっています。」
項目数が多いので整理すると、「Qで殴る性能を下げ、耐久で稼ぐ性能に付け替える」という組み替えです。
最も大きいのはQの最大体力ダメージがスキルランク依存になった点。これまではランク1から一律9%だったので、レベル1〜3のポッピーはスキル1個で相当な削りを出せていました。ここが7%スタートになり、増加AD反映も25%カット。「レーン戦で先に削って、レベル3でロームしてキルを作る」という動きの土台が崩れます。
一方で、Wの防御上昇が12%→16%、Qのスロウに「増加体力1000ごとに+8%」が追加されました。つまり体力を積むほどスロウが伸びるようになったわけで、これは明確にタンクビルドへの誘導です。マナの増加も「戦闘が長引いてもリソースが枯渇しないように」という、タンク運用を前提にした補填と読めます。
なおQのモンスターダメージ上限は引き上げられているため、ジャングルポッピーのクリア速度はむしろ改善します。
カミール弱体化:パッシブの盾を弱め、パワーをトップへ移す
固有 アダプティブディフェンスシールド量 最大体力の20% ⇒ 最大体力の10/15/20/25%(レベル1/7/13/19)
固有 クールダウン
18/14/10/6秒 ⇒ 14/11/8秒(レベル1/7/13)
W タクティカルスイープクールダウン 15/14/13/12/11秒 ⇒ 12/11.5/11/10.5/10秒
W 扇状範囲の外側の追加ダメージ
最大体力の6/6.5/7/7.5/8% ⇒ 7/7.5/8/8.5/9%(+増加攻撃力100ごとに2.5%)
Riotの調整コメント:「ロームサポートが大流行しており、カミールはその女王として君臨しています。そこで、彼女のロームサポートとしてのパワーを弱体化しつつ、彼女のトップレーンの性能は少なくとも維持または(願わくば)強化となるような調整を行いました。」
一見すると強化項目のほうが多いのですが、狙いは「サポートカミールを弱くして、トップカミールを強くする」というパワーの移し替えです。
軸になるのはパッシブのシールドがレベル依存になったこと。これまではレベル1から最大体力の20%という破格の盾を、対面のオートアタック1発で発生させられました。サポートカミールが強かった最大の理由がここです。これがレベル1〜6では10%まで落ちるため、序盤のトレード性能が実質半減します。
代わりにパッシブのクールダウンは全域で短縮され、Wの外周ダメージとクールダウンも強化。レベルとアイテムが揃うトップレーンでは、むしろ以前より継続的な殴り合いが強くなる設計です。レベル19では逆にシールドが25%まで伸びるので、終盤のスプリットプッシュ性能は上がっています。
マナ増加も「トップでスキルを回し続けるため」の補填と見ると筋が通ります。今回のパッチで最も影響が大きいチャンピオンです。
ベル=ヴェス弱体化:26.15の大改造から、早くも終盤を微調整
R 終わりなき晩餐「真の形態」の合計攻撃速度 5/15/25% ⇒ 6/13/20%
R レモラインジケーター
レモラを出現させられるとき、リソースバーが紫色に変わるように(QOL)
Riotの調整コメント:「ベル=ヴェスは、ケイルやオレリオン・ソルと同じようなスケーリング曲線を持つチャンピオンとしてリリースされました。しかし、あらゆるスキル帯で彼女のパワーが急速に高まっています。試合序盤はすでに十分に弱いので、終盤のパワーを少し抑えることにしました。」
26.15で「序盤を捨てて終盤に寄せる」大改造を受けたばかりですが、1パッチで再調整が入りました。内容は「Rランク1のスパイクを少し強くして、ランク3の終盤を削る」もの。Rランク1の攻撃速度が5%→6%に上がる一方、ランク3は25%→20%に低下します。
体力成長も110→105に下がるため、レベル18時点で体力が85減少します。序盤の性能はほぼ変わらないので、影響が出るのは試合が20分を越えてからです。
なお、「真の形態」中にレモラを出現させられるとリソースバーが紫色に変わる表示が追加されました。これまでは自分で覚えておく必要があった条件が可視化されたので、ベル=ヴェス使いには地味に嬉しい変更です。
強化されるチャンピオン
アジール強化:Qのダメージを全ランク+15
Q 征服の勅命ダメージ 60/80/100/120/140 ⇒ 75/95/115/135/155(+魔力の35〜55%は据え置き)
Riotの調整コメント:「アジールは、特に最適なキーストーンとして「プレスアタック」が選択され続けている点について、引き続き監視を続けていきます。現時点では、彼を手助けするために、レーン戦に中程度の強化を行いました。」
先行情報では「+10」でしたが、実装版は+15とさらに大きくなりました。ランク1で25%増という、レーン戦にはっきり効く数字です。
アジールの生命線はQによるウェーブクリアとポークなので、基礎ダメージの底上げはそのまま主導権につながります。魔力反映は据え置きなので、効き目が大きいのは序盤〜中盤です。
Riotが「プレスアタックが最適キーストーンであり続けている点を監視中」と付け加えているのは、本来のアジールらしいプレイ(Qポーク主体)に戻したいという意思表示でもあります。今回の強化で結果が出なければ、次はルーン側に手が入る可能性があります。
グウェン強化:固有スキルの回復量を大幅アップ
固有 裁断チャンピオンへの体力回復量 軽減後ダメージの50% ⇒ 67%
固有 回復量の上限
10〜25(+魔力の6.5%) ⇒ 12〜40(+魔力の7%)
Riotの調整コメント:「グウェンは今年初めの弱体化以降、やや弱い状態が続いています。そこで、固有スキルによるサステイン性能を以前のレベルまで引き上げることで、対処不可能なほどの強さにはならないようにしながら、有利なマッチアップにおける脅威を高めました。」
回復率が1.34倍、上限にいたっては最大で1.6倍という、かなり踏み込んだ内容です。「以前のレベルまで引き上げる」という表現どおり、年初の弱体化を巻き戻す形の巻き返しです。
グウェンは固有スキルの継続回復で対面を耐えながら殴り勝つチャンピオンなので、これは真正面からの強化。回復量の上限はレベルで伸びるため、ジャングルよりもトップで、そして中盤以降ほど恩恵が大きい調整です。
ケネン強化:レーン戦ではなくウルトだけを強くする
R 雷撃の大嵐増加防御力 20/40/60 ⇒ 25/50/75
R ダメージ
40/75/110(+魔力の22.5%) ⇒ 40/80/120(+魔力の25%)
R 最大ダメージ
300/562.5/825(+魔力の168.75%) ⇒ 300/600/900(+魔力の187.5%)
Riotの調整コメント:「メイジのレジェンダリーアイテムとして常態化しないように「ヘクステック ロケットベルト」に調整を行ったことで、ケネンは他のチャンピオンに遅れを取るようになりました。そこで、その補償となる強化を行い、上手く側面から回り込んでアルティメットスキルで敵チームを一掃できるチャンスを得られた際のメリットを高めました。」
ポイントはRランク1の基礎ダメージ40が据え置きである点です。強化されるのはランク2・3だけなので、レベル6時点の強さは一切変わりません。「レーン戦を強くする気はない」という意思がはっきり出ています。
一方でR発動中の防御が20/40/60→25/50/75に増えるのは、集団戦で見た目以上に効きます。「ウルトで飛び込んで生き残る」というケネンの勝ち筋が、そのまま太くなる調整です。
調整:ナサス
ナサス調整:スタックの溜まり方をトップ有利に組み替え
Q サイフォンストライク通常ミニオン 3スタック ⇒ 4スタック
Q チャンピオン/大型ミニオン/モンスター
12スタック ⇒ 10スタック
Riotの調整コメント:「ナサスジャングルは非常にユニークで面白いピックだと思いますが、その一方でトップレーンのパフォーマンスが大きく遅れを取っています。そこで、これら2つの役割における純粋なパワーの差を縮められるように、Qのスタック獲得量を調整しました。」
合計値ではなく「どこで稼ぐか」を組み替える調整です。トップレーンで延々とミニオンを刈る動きが+33%効率化される一方、ジャングルの大型モンスターやキル/アシストでの稼ぎは-17%になります。
カミール・グウェンと同じく「トップにパワーを戻す」方向の調整で、今回のパッチではこの傾向が一貫しています。ジャングルナサスを使っていた人は、キャンプ周回よりもレーンへの介入でスタックを稼ぐ意識に切り替えると影響を抑えられます。
アイテム・システムの変更:サンダード スカイのレシピ変更とジャングルペット強化
アイテム10項目に、システム側のジャングルペット強化を加えた11項目です。狙いで分けると「ADCの底上げ」「ADファイター/ADミッドの後押し」「タンクの調整」「ジャングルの多様化」の4系統になります。
① ADCの底上げ
バーサーカー ブーツ強化:T2・T3どちらも攻撃速度アップ
ADCの火力は「1発あたりのダメージ × 攻撃速度」のかけ算で決まるため、攻撃速度+5%は他のアイテムの価値も同時に押し上げます。1コア完成前の弱い時間帯に効くのがポイントです。
予告段階で語られていた「バーサーカー ブーツ・フリートフットワーク・ヒール」の3点セットのうち、実装されたのは前の2つ。フリートフットワークの強化内容は後述します。
ルナーン ハリケーン強化:移動速度と追加矢のダメージをアップ
追加矢のダメージが約1.18倍になるため、コグ=マウやシヴィアのような複数体を巻き込むADCほど恩恵があります。ウェーブクリアと集団戦の範囲火力が同時に伸びる形です。
② ADファイター/ADミッドの後押し
赤月の刃強化:シールドを削り、最大体力ダメージへ振り替え
シールドをわずかに削る代わりに、最大体力ダメージを近接で1.33倍に。防御寄りだった性能を、攻撃寄りに振り直す調整です。タンク相手のダメージが素直に伸びます。
ティアマット強化:攻撃力+5
序盤の繋ぎアイテムとしての価値が上がります。ADミッドやADファイターがレーンでウェーブを押すための入口なので、ここが強くなるとビルドの選択肢が広がります。
ブラック クリーバー調整:攻撃力を上げ、遠隔の移動速度を半減
攻撃力を+5する一方で、移動速度効果は遠隔チャンピオンでは半分になります。近接ファイター向けに寄せ直す調整で、遠隔で積んでいた構成には実質ナーフです。
ステラックの篭手強化:増加攻撃力への変換効率アップ
基本攻撃力が高い近接チャンピオンほど恩恵が大きい強化です。ブラック クリーバー・赤月の刃・ティアマットと並べると、今回のパッチがADファイター/ADミッドをまとめて後押ししているのが分かります。
③ タンク・サステイン系の調整
サンダード スカイ弱体化:レシピからルビー クリスタルが外れた
26.15では弱体化が見送られたアイテムですが、今回はレシピごと作り替えられました。総額は3100Gのまま据え置きですが、中身が大きく変わっています。
効いてくるのはルビー クリスタルがレシピから外れたことです。これまでは400Gのルビー クリスタルを先に買うことで体力+150を早い段階で確保できていました。今回はそれができなくなり、合成コスト900Gを貯めきるまで、体力を一切先取りできません。完成品の体力は+450に増えているので、「完成させれば強いが、途中経過が弱くなった」という組み替えです。
加えて回復量も、基本AD反映が10%減、減少体力反映が6%→4%と2段階でカット。「殴りながら回復して勝つ」性質を弱めて、単なる硬いAD装備に近づける調整になっています。ポッピーの調整コメントでも名指しされていたとおり、タンクがこのアイテムを選ぶ状況を減らしたいという意図がはっきり出ています。
サンファイア ケープ調整:対チャンピオンを強く、ファームを遅く、価格は+100G
チャンピオン相手のダメージを1.5倍にし、ファーム性能と引き換えにする組み替えです。増加体力2000で計算すると、固有効果「猛火」のダメージは40→50に増える一方、モンスターへのダメージは80→90とほぼ変わりません(倍率低下で相殺)。
実質的には「集団戦で強く、ジャングル周回では変わらず、100G高い」アイテムになります。タンクジャングルにとっては微妙な調整ですが、タンクトップ・タンクサポートには素直な強化です。
※このアイテムは公式パッチノートでの表記が「サンファイア ケープ」になっています。ゲーム内で「サンファイア イージス」として表示されている場合も、指しているアイテムは同じです(アイテムIDは3068)。
ティア3ブーツ調整:APへの貫通を上げ、対AP防御を下げる
魔法防御貫通 18+8% ⇒ 20+8%
魔法防御 +30 ⇒ +25
ティア3ブーツ同士で、APの貫通を上げつつ、対AP防御を下げるという逆向きの調整です。マークスマンの魔法防御+3と合わせると、「魔法防御はクラス基礎で配り、アイテムで盛る効率は下げる」という整理をしているのが分かります。
④ ジャングルペット:AP・タンクジャングルへの大きな追い風
ジャングルペット強化:AP・防御・体力の反映率をまとめて引き上げ
※増加攻撃力反映(10%)とレベル依存の基礎ダメージ(20〜150)は据え置きです。
今回のパッチで、地味ですが最も効き目が大きい変更のひとつです。ジャングルペットの通常攻撃ダメージは、これまで増加攻撃力だけが10%反映で、AP・防御・体力の反映率は控えめでした。そこが魔力は1.33倍、防御は1.25倍、体力は1.33倍と一斉に引き上げられます。
効果を実感しやすいのはステータスを積むタイプのジャングラーです。たとえば装備が整った状態で魔力400・増加体力2000・増加物理防御100を持っていた場合、ペットの追加ダメージは次のように変わります。
合計で通常攻撃1発あたり約40ダメージの上乗せ。ジャングルクリアは通常攻撃の回数が多いので、周回速度に直結します。
ここが重要なのは、26.15でサンダード スカイの弱体化が見送られたことで、ADファイター系ジャングラー一強の構図が崩れずに残っていたからです。26.16では、
- サンダード スカイがレシピごと弱体化(ADファイター系の1コアが弱くなる)
- ジャングルペットがAP・防御・体力の反映率で強化(AP/タンク系が速くなる)
という両側から挟む形になっています。これまで「クリアが遅いから」という理由で敬遠されがちだったAPジャングルやタンクジャングルにとって、選択肢として現実的になる可能性のある変更です。Phroxzon氏も予告段階で「APジャングルペットのダメージ強化」を明言していました。
ルーンの変更:フリートフットワーク強化とヘイルブレードのスケーリング化
ルーンは2つ。片方はADCの救済、もう片方はロームサポートへの追撃で、今回のパッチのテーマがそのまま出ています。
フリートフットワーク強化:回復量の基礎値を引き上げ
(増加攻撃力10%(近接)/6%(遠隔)、魔力5%(近接)/3%(遠隔)の反映は据え置き)
Riotの調整コメント:「フリートフットワークは、これまで比較的弱く、あまり活用されていない「栄華」のキーストーンでした。レーン戦序盤以降のハラスに対して耐えるための、まずまず有力な選択肢となる余地があると考えています。」
変わったのは基礎回復量だけで、攻撃力・魔力の反映率は据え置きです。レベル1で1.5倍、レベル18でも約1.23倍と、序盤ほど効き目が大きい配分になっています。
注目したいのは、Riotが「レーン戦序盤以降のハラスに耐えるため」と明言している点です。これはマークスマンの魔法防御+3とまったく同じ狙いで、要するにメイジBOTのポークに削り切られないようにする措置。ADCへの後押しは、
- 基本ステータス:魔法防御+3
- アイテム:バーサーカー ブーツの攻撃速度+5%
- ルーン:フリートフットワークの回復量アップ
という3層すべてに入っています。26.15が「終盤の火力」に効く強化だったのに対し、26.16は3つとも「レーン戦を生き延びる」ことに向いているのが特徴です。
ヘイルブレード調整:序盤を削り、スケーリング寄りに戻す
Riotの調整コメント:「ヘイルブレードは、パワーが極端に序盤へ偏っているため、現在の行き過ぎた序盤ローミング環境を大きく助長しています。この影響を和らげるため、このルーンのパワーをスケーリング寄りに戻します。」
コメントのとおり、今回のロームサポート対策の一部です。近接の攻撃速度が120%→90%へ4分の3にカットされ、確定ダメージもレベル1の基礎値が4→2に半減する代わりに、増加攻撃力の反映が8%→12%、魔力の反映が6%→10%に引き上げられました。
効き方を整理すると、アイテムを何も持っていないレベル1〜3がいちばん弱くなり、装備が揃うほど元の性能に近づく形です。「レベル3でロームしてキルを作る」動きを狙い撃ちにした調整と言えます。
ポッピーの調整コメントでも「タンク向けのルーンやアイテムよりもヘイルブレードやサンダード スカイを選択するまでになっている」と名指しされていました。ポッピー・カミールの弱体化、ローム時のペナルティ強化、そしてこのヘイルブレード――ロームサポートに対しては、複数のレバーが同時に引かれています。
項目数が多いので、ロール単位で損得を整理しておきます。
最も得をする:ADC
- 魔法防御+3でメイジのハラスに耐えやすくなる(トリスターナは+5)
- バーサーカー ブーツ・ルナーン ハリケーン・フリートフットワークが強化
- サポートがレーンに残る時間が増えるので、2v2の時間が長くなる
見送られたのはサモナースペル「ヒール」の強化だけで、予告されていた後押しはおおむね実装されています。
次に得をする:トップ
- グウェンの回復強化、カミール・ナサスのトップ寄せ
- 赤月の刃・ティアマット・ブラック クリーバー・ステラックの篭手とAD装備が4つ強化
- ただしサンダード スカイのレシピ変更で、序盤のビルド順は見直しが必要
見落とされがちだが大きい:AP/タンクジャングル
- ジャングルペットの魔力反映12%→16%、防御20%→25%、体力3%→4%
- ステータスを積むほどクリアが速くなるので、周回の遅さという弱点が薄まる
- サンダード スカイの弱体化と合わせて、ADファイター系ジャングラー一強の構図が緩む
チャンピオン単位のバフではないので目立ちませんが、ジャングルの顔ぶれを動かす可能性という意味では今回いちばん大きい変更かもしれません。
損をする:ロームサポート
- ペナルティ強化(レベル3→5、-25%→-33%)
- クエスト進行がミニオン寄りに
- 主力のポッピー・カミールが弱体化
- 常用ルーンヘイルブレードの近接攻撃速度が120%→90%に
ペナルティ・クエスト進行・チャンピオン・ルーンの4方向すべてから同時に押さえ込まれる形です。ロームSUPメタは、今回で明確に減速すると見てよさそうです。
判断が難しい:メイジBOT
メイジ自体には一切ナーフが入っていません。変わるのは「サポートが横にいる時間」と「ADCの魔法防御3」だけです。メイジBOTが「弱くなる」のではなく、「ADCを置く合理性が戻る」タイプの変更なので、効果が出るまでには数パッチかかる可能性があります。
まずはサポートのロームが実際に減るかどうかを見るのが先です。ここが変わらなければ、ADC側の数値をいくら触っても構図は動きません。
バグ修正・QOLの変更:試合に影響するものだけ抜粋
今回は不具合修正が多めです。そのなかでも実際のプレイに影響が出る6つを押さえておきましょう。
- ヴィエゴがボットレーンのロールクエストを所持していると、憑依した対象のブーツを盗めていた不具合を修正。
ロールクエスト達成後のスロット挙動が絡んだ不具合です。ヴィエゴ側は実質的なナーフになります。 - ロックがRのアーティファクトを拾った際、合計クールダウンではなく、その時点のクールダウンに基づいて短縮されていた不具合を修正。
Rの回転率が想定どおりになります。ロックにとっては実質的な弱体化方向の修正です。 - ロックがRでとどめを刺した際に、それがスキル使用とみなされていた不具合を修正。
スキル使用を条件にするルーン・アイテムの誤発動がなくなります。 - モルデカイザーのRがスキルヘイストを間違って獲得していた不具合を修正。
死の国でのスキル回転が本来の値に戻ります。 - アンベッサがリフトヘラルドを操作してタワーに突撃させると、オムニヴァンプがタワーに対して適用されていた不具合を修正。
ヘラルドを絡めたタワー折りでの回復がなくなります。 - サポートのプレイヤーがデス中にコントロール ワードを設置しようとするとワードが消費されていた不具合を修正。
地味ですが、サポートにとっては純粋な損がなくなる修正です。
このほか、WASD操作でタウント・バーサーク効果を無視できていた不具合や、「ヘクスドリンカー」から「マルモティウスの胃袋」にアップグレードした際にアイテムのクールダウンがリセットされなかった不具合、ベル=ヴェスが「真の形態」中にスタック80に到達するとリソースバーが誤って更新されていた不具合なども修正されています。
ランダムミッド:メイヘムの変更点
メイヘムはロックの補正調整とオーグメントの整理が中心です。26.15で与ダメージ補正システムが刷新されたのに続く、細かい詰めのパッチです。
チャンピオン調整:ロックのみ
サモナーズリフトで2連続ナーフを受けたロックですが、メイヘムでは3方向すべてが強化されています。与ダメージ・被ダメージ・行動妨害耐性の同時強化なので、メイヘムでは一気に上位候補になりそうです。
オーグメント調整:回復系と序盤系の見直し
アリーナの変更点
アリーナはチャンピオン20体の調整が入りました。傾向としては機動力系・スケーリング系の底上げと、回復・持続系の抑制です。
大きく強化されたチャンピオン
このほかオレリオン・ソル・ソラカが弱体化、ハイマーディンガー・サミーラ・ヴァルス・ワーウィック・オーン・ポッピー・モルデカイザーが強化されています。ポッピーはSRで弱体化された一方、アリーナではWの防御が8〜16% ⇒ 12〜24%と大幅強化されているのが対照的です。
アイテム・オーグメント調整
アイテムはSR側とほぼ同じ内容ですが、ブラック クリーバーの遠隔移動速度だけはアリーナでは15(SRは10)と、やや緩い数値になっています。
クラシック:忍者チャンピオン3体が追加
26.15で実装されたクラシックモードに、忍者チャンピオン3体(アカリ・ケネン・シェン)が追加されました。当時の仕様を再現した性能です。
クラシックのケネンはAP寄りではなく攻撃力系のオートアタッカーという位置づけで、現行のケネンとは別物です。当時を知らない人ほど新鮮に遊べるはずです。
システム変更:試合のテンポを整理
方向性は明確で、「序盤のゴールドを絞り、復帰は早くし、タワーは折れにくくする」という設計です。ホームガードが15分以降になったぶん、序盤の帰還後のロスが増える代わりに、デスタイマーが短縮されて実質的に釣り合いが取られています。
ジャングルモンスターの体力スケーリングが250%→315%に増えたのは、Riotいわく「試合中盤から終盤の耐久力計算の間違いを修正」したもの。中盤以降のジャングルが明確に固くなります。
ルーン面ではプレースホルダーのルーンスロットのデフォルト値が66%→80%に引き上げられ、気(エナジー)関連のルーンが新規追加されました。忍者3体の実装に合わせた対応です。ビルドの考え方はクラシックのアイテム比較記事もあわせてどうぞ。
新スキン:妖精の王宮シリーズ3種(8月13日リリース)
パッチ26.16では「妖精の王宮」スキンが3種登場します。実装は日本時間8月13日の予定で、それぞれ専用クロマも用意されています。
あわせてクラシック側にも、クラシック アカリ(刺突の暗殺者)とクラシック シェン(黄装束)の新クロマ、クラシック ミス・フォーチュン(ワーテルロー)のスキンアップデート、忍者チャンピオンの新チャンピオンアイコンが追加されています。
まとめ:モード別に「最初に試すもの」を決めておこう
- ローム制限がレベル5まで-33%に強化
- マークスマン28体の魔法防御が+3
- カミールのパッシブがレベル依存に(SUP実質半減)
- ヘイルブレードがスケーリング寄りに再設計
- サンダード スカイはレシピからルビー クリスタルが除外
- グウェンの回復が1.34倍で対面性能アップ
- カミール・ナサスがトップ寄りに再設計
- AD装備4種の強化でADミッドも選びやすく
- ジャングルペットのAP・防御・体力反映が一斉強化
- AP/タンクジャングルの周回速度が改善
- サンダード スカイ弱体と合わせてADファイター一強が緩む
- ロックが3方向すべて強化で上位候補
- サメのエサ・ナイトストークが明確に強化
- 連鎖反応がゴールドティアに降りてきた
- レク=サイが大幅強化で最有力候補
- ボリベア・ルブラン・ナーも大きく強化
- ソナ・スウェインの持続支援は抑制
- 忍者3体(アカリ・ケネン・シェン)が追加
- 序盤ゴールドを絞り、デスタイマーは短縮
- ホームガードは15分以降に
パッチ26.16は、チャンピオンの数値ではなく「ルール」を触って、ボットレーンの前提を戻そうとしたパッチです。派手なリワークはありませんが、影響範囲という意味では26.15より大きい可能性があります。
最大の注目はローム制限の「レベル5まで-33%」。ここが実際にサポートの動きを変えるかどうかで、シーズン後半のボットレーンの形が決まります。数値以上に、プロシーンのマクロ戦略に影響が出るタイプの変更です。
予告されていた内容はサモナースペル「ヒール」の強化を除いてほぼすべて実装されており、Riotがこの方針に本気であることがうかがえます。ロームの開始が実際に遅くなるかを、次のパッチまでの2週間で確かめたいところです。
※数値はパッチ26.16時点のものです。今後のパッチで変更される場合があります。
