LoLパッチ26.17は、TOPのフラストレーションを削り、近接キャリーに手を差し伸べるパッチ
LoL パッチ26.17の正式パッチノートが公開されました。実装は8月26日(水)です。
前回の26.16が「ロームサポートとメイジBOTを構造から直す」大掛かりなパッチだったのに対し、今回は外れ値のチャンピオンを個別に削る安定化パッチです。Riotは冒頭で「ナサスとヴェインに弱体化を行ってトップレーンのフラストレーションを緩和する」と明言しています。
そしてもうひとつの軸が、「スノーボールするか負けるか」になっていた近接ADキャリーの底上げです。イレリア・キヤナ・ヤスオ・ヨネの4体が名指しで強化され、終盤まで伸びるキャリーとして機能するよう調整されました。
パッチ26.17は「ヴェイン・ナサスのTOPナーフ」「ゼラス・グレイブス・ノクターンという外れ値の削り」「近接ADキャリー4体のスケーリング強化」の3本立てです。加えてリーグ クラシックが18体・大量のシステム緩和という、本編より大きい規模の調整を受けています。
先行情報(プレビュー)から変わった6項目
8月19日公開のプレビューから、数値が動いた項目が4つ、追加された項目が2つあります。先行版の記事を読んでくださった方は、まずここだけ確認してください。
もっとも大きいのはキヤナです。プレビュー時点では純粋な強化に見えましたが、フタを開けるとモンスターへのダメージ補正が175%→160%に下げられていました。Riotの説明も「ジャングラーとしての彼女は支持したいが、ミッドで活躍できていないのが気がかり」という趣旨で、実質は「MID強化・JG据え置き」の振り分け調整になっています。キヤナJGを使っている人は、クリア速度が落ちる点を頭に入れておいてください。
逆に嬉しい誤算がイレリア。プレビューではQのAD反映だけでしたが、Rの魔力反映が70%→100%へ引き上げられました。Riot自身が「サモナーズリフトでAPイレリアが流行るとは思っていない」と書いているとおり、狙いはメイヘム/アリーナでの変則ビルド支援です。とはいえアリーナで元々100%だった数値が全モード共通になった形なので、SRでもAP寄りのアイテムを混ぜる遊びは以前より通りやすくなります。
サモナーズリフトの変更点
サモナーズリフトは弱体化6体・強化/調整8体・アイテム2種という構成です。システム変更はありません。
弱体化されたチャンピオン:TOPの「削り切る側」を削る
ヴェイン弱体化:TOPのレーン戦を削り、対面に反撃の体力を残す
Riotのコメント:「ヴェインがボットレーンで活躍できるようにするために、将来的に大規模な調整が必要だと考えていますが、現時点ではトップレーンでの強さを抑制することを優先します。これらの変更は、ボットレーンよりもトップレーンでのヴェインに大きな影響を与えるはずです」。
今回のナーフで最も丁寧に読みたいチャンピオンです。項目は多いものの、狙いは一貫して「レーン戦序盤のW『シルバーボルト』の削り性能を下げる」ことにあります。Wの確定ダメージがランク1で6%→4%と3分の2になるため、序盤のトレードで対面(特に近接ファイター)に残る体力がはっきり増えます。Qのマナコストも序盤は46とかなり重くなり、タンブルを回し続けるハラスにブレーキがかかります。
一方で基礎体力はレベル1で+30されており、成長値の低下と合わせるとレベル7で従来と同値、レベル18では-55という配分です。つまりヴェイン自身の序盤の生存力はむしろ少し上がっていて、「削られて消えるほど弱くする気はないが、一方的に削る側ではなくす」という繊細な調整になっています。BOTのヴェインへの影響は比較的軽微ですが、Wの序盤弱体化は全レーン共通なので無傷ではありません。
ゼラス弱体化:MIDとBOTの両方に効く「汎用ナーフ」
Riotのコメント:「ゼラスはミッドとボットの両方でパワーがやや高い状態が続いており、前回のパッチのメイジへの調整後、ミッドレーンで他のチャンピオンを抑えてトップに躍り出ました。一部の地域ではバン率がかなり高くなっていたため、小規模な弱体化を行いました」。
プレビューでは物理防御-2でしたが、実装は体力-21に差し替えられました。物理防御は「ADCやアサシンに触られたときの脆さ」に効くのに対し、体力は物理・魔法どちらのバーストに対しても等しく効くのが違いです。MIDのアサシンからも、BOTのADCからも、キルラインが一段手前に来ます。
26.16の記事で解説したとおり、Riotは「メイジBOTを絶滅させる」のではなく「ADCを置く合理性を取り戻す」方針です。今回もその線に沿っていて、メイジBOTという戦略そのものではなく、その筆頭であるゼラス個人の数値に手を入れる形になりました。BOTゼラスに悩まされていたADC使いには、26.16の魔法防御+3と合わせて二重の追い風です。
ナサス弱体化:26.16のスタック調整とセットで見る「サステイン回収」
Riotのコメント:「スタック獲得の仕組みが変更されたことで、トップのナサスは恩恵を受けられていました。彼のパワーを妥当な範囲に収める必要があるので、ミニオンから永続的にライフスティールを獲得するような、トップ固有の強さを少し弱体化させました」。
26.16でQ「サイフォンストライク」のスタック獲得が組み替えられ、トップのナサスは大きく効率化されました。その効きが想定より強かったため、固有スキル「ソウルイーター」のライフスティールを全区間で削って回収するのが今回の調整です。
注目したいのは、スタック効率そのものには手を付けていない点です。「トップでスタックは貯めやすいまま、レーンで粘るための回復だけを削る」形なので、ファーム主体のプレイは維持されます。対面からすると、序盤に削り切るチャンスがわずかに広がる調整です。
グレイブス弱体化:Qの増加AD反映をまとめて引き下げ
Riotのコメント:「グレイブスは、ここ数回のパッチで複数の間接的な強化を受け、結果としてかなり強力なチャンピオンになっています。そこで、彼が攻撃力系ビルドでスノーボールする能力を少し低下させました」。
Q「エンドライン」の増加AD反映が、行きの弾・戻りの爆発の両方で10%ずつ引き下げられます。基礎ダメージは両方とも据え置きなので、アイテムが揃うほど効いてくるタイプのナーフです。ファーストアイテム完成前の序盤のジャングル周回への影響は小さく、2〜3コア揃ってからのバーストが目に見えて落ちます。
後述のとおり、今回はサンダード スカイにも再ナーフが入ります。ADファイター系ジャングラーの筆頭であるグレイブスは、本体とアイテムの両方から挟まれることになるため、ジャングルの序列に影響が出やすい組み合わせです。
ノクターン弱体化:基礎ステータスを小さく削る
Riotのコメント:「ノクターンはしばらくの間、あらゆるスキル帯でかなり強力な状態となっています。アルティメットスキルを解除してチャンスが拡大する瞬間に到達するまでに、もう少し彼自身がリスクを負うようにしました」。
スキルには一切触れず、基礎の物理防御-2と体力-15だけという最小構成です。序盤のジャングル周回とスカーミッシュがわずかに痛くなりますが、R「パラノイア」でのキャリー能力そのものは維持されます。「勝ち筋は残して、レベル6前の事故率だけ少し上げる」タイプの様子見ナーフです。
スレッシュ弱体化:Eのダメージを削り、ハラス性能を抑える
Riotのコメント:「この1年間、スレッシュは密かに高い勝率を維持しており、ピック率も上がってきています」。
E「絶望の鎖」の発動ダメージが基礎-10、魔力反映-10%と、レーン戦のトレードで積み重なる部分が削られます。フック(Q)やランタン(W)のユーティリティは無傷なので、プレイメイカーとしての強さは変わらず、「殴っても痛いサポート」の側面だけが少し薄くなる調整です。26.16から続くボットレーンの「削り合いを穏やかにする」流れの一環として読むと筋が通ります。
強化・調整されたチャンピオン:近接ADキャリーの「終盤で伸びない問題」に手当て
Riotは今回、「スノーボールするか負けるか」の二択に追い込まれていた近接攻撃力系キャリーを名指しで挙げています。イレリア・キヤナ・ヤスオ・ヨネの4体がそれです。リードしても真のキャリーになりきれない、という認識のもとで火力が積み増されました。
ヤスオ・ヨネ強化:固有のクリティカルペナルティを半減
Riotのコメント:「彼には『ルインドキング ブレード』よりも早めにクリティカルを積むビルドを優先してもらいたいので、クリティカルダメージへのペナルティーを軽減しました。これによってクリティカルビルドが推奨されつつ、試合序盤のスノーボール能力には大きな影響を与えずに、彼のスケーリングを手助けできるでしょう」。
2人の固有スキルは「クリティカル率2倍・クリティカルダメージ低下」という設計ですが、そのペナルティが-10%から-5%へ半減します。クリティカルを積めば積むほど得をする変更なので、インフィニティ エッジを含むフルクリティカル構成の伸びが素直に良くなります。
Riotが名指しで「ルインドキング ブレードに流れがち」と書いているとおり、現在の2人はオンヒット寄りのビルドが主流です。今回の強化はレーン戦の性能をほぼ変えずに、ビルドの選択肢をクリティカル側へ引き戻す方向に働きます。実装直後にまず試したいのは、ファーストアイテムをクリティカル系に戻す構成です。
イレリア強化:QのAD反映アップに加えて、W・Rの魔力反映も引き上げ
Riotのコメント:「イレリアは、LoL屈指のハイリスクなスノーボール依存型スカーミッシャーのはずなのですが、現状では、リードしていても真のキャリーの脅威と言えるほどスケーリングできていないようです」。
本命はやはりQのAD反映70%→80%です。QはCS・ハラス・追撃のすべてを担うイレリアの生命線なので、ラストヒットの取りやすさからダメージまで全域に効きます。AD反映の引き上げはアイテムが揃うほど伸びるため、序盤より中盤以降のスプリットとスカーミッシュで差が出ます。
W・Rの魔力反映強化は、Riot自身が「ランダムミッド/アリーナでの一風変わったビルドをサポートするため」と書いているとおり、SRでAPイレリアを流行らせる意図はありません。ただしR「先陣の刃」の魔力反映が70%→100%になったことで、SRでもナッシャー トゥースなど魔力の付くオンヒット系を混ぜたときの見返りは確実に増えています。
キヤナ調整:MIDを強化し、ジャングルのクリア速度は落とす
Riotのコメント:「キヤナはゲームプレイの中心がミッドからジャングルへと移行しています。ジャングラーとしての彼女を喜んでサポートしたい一方で、最近のミッドであまり活躍できていない点は気がかりです」。
プレビューになかった「モンスターへのダメージ補正175%→160%」がセットで実装されたのが最大のポイントです。Qの基礎+10・増加AD反映+5%はチャンピオン相手にはそのまま効きますが、モンスター相手には補正の低下がほぼ相殺します。結果としてMIDは素直な強化、JGはおおむね据え置き(クリア速度はむしろ微減)という振り分けになりました。
キヤナはコンボの中でQを複数回撃つため、対チャンピオンでは見た目の数字以上にバースト合計が伸びます。MIDキヤナを触るなら実装直後が狙い目、JGキヤナを使っている人はクリアルートを見直しておきましょう。
ルブラン調整:過去のナーフを巻き戻す「復元」バフ
Riotのコメント:「ルブランの攻撃速度反映率を弱体化した理由となっていた以前のバージョンの『スタティック シヴ』はもう存在しないことから、この値を他のチャンピオンと同様の一般的な基準値に近づける調整を行いました」。
攻撃速度反映率が0.4→0.625に戻り、代わりにレベル成長が2.35%→1.5%に下がります。レベル1の攻撃速度は大きく上がり、レベル18ではほぼ従来どおりという配分で、実質的には序盤のCS取りが楽になる変更です。
実戦で分かりやすいのはW「ディストーション」の魔力反映80%→90%のほうです。ルブランの主力ダメージかつウェーブクリア手段なので、レーンの主導権とバーストの両方が引き上がります。R版の「再演:ディストーション」も同じ90%になるため、レベル6以降のバーストコンボの総ダメージがはっきり伸びます。
チョ=ガス強化:Eの基礎ダメージを+10
Riotのコメント:「チョ=ガスは『ヘイルブレード』と『ヘクステック ロケットベルト』の弱体化によって試合序盤の勢いが失われているので、その埋め合わせとして、強化通常攻撃を使用した際の試合序盤のダメージを少し高めました」。
E「ヴォーパルスパイク」の基礎ダメージが全ランク+10されます。最大体力ダメージ部分は据え置きなので、効いてくるのはレーン戦のCSプッシュとトレードです。通常攻撃3回ごとに発動するスキルだけに、ランク1から+10はレベル1〜3の殴り合いではっきり体感できる数字で、タンクながら「レーンで押し負けない」チョ=ガスの持ち味を補強します。
トランドル強化:Wの攻撃速度上限を110%に
Riotのコメント:「トランドルは柱とアルティメットスキルが理由で耐久力の高いユーティリティーピックとしては活躍できていましたが、私たちは常々、彼の棍棒の威力が足りていないのではないかと感じていました」。
W「凍てつく大地」の攻撃速度バフが、最大ランクで90%から110%へ伸びます(プレビューでは120%と伝えられていましたが、実装値は110%です)。ランク1は据え置きなので序盤は変わらず、Wを上げ切る中盤以降のタワー折りと殴り合いが強くなる設計です。スプリットプッシュ型のトップ・ジャングル両方に効く、分かりやすい強化です。
オレリオン・ソル強化:Qのマナを軽くし、Wの回転を上げる
Riotのコメント:「Wのクールダウンを短縮して、リセットが見込める状況だけでなく、もっと自由に使用できるようにしました。これにより、2番目に最大化するスキルとして、基本的にはEよりもWの方が強力であることが、より明確になるでしょう」。
Qの毎秒マナコストが全ランク-5、W「天空への飛翔」の最大ランククールダウンが-2秒です。プレビューではQのマナ-10と伝えられていましたが、実装は-5と控えめになりました。それでもオレリオン・ソルはスタック(星の欠片)を貯めてこそのチャンピオンなので、Qを長く焼けるマナ軽減はファーム速度に直結します。
Riotが「2番目に上げるスキルはEよりW」と明言したのも見逃せません。スキルオーダーはQ→W優先が推奨ということなので、これまでE先上げにしていた人は組み替えを検討する価値があります。
アイテムの変更:ストームレイザー強化とサンダード スカイの再ナーフ
ストームレイザー強化:攻撃速度20%→25%
Riotのコメント:「『ストームレイザー』は今年の初めに脚光を浴びる寸前までいきましたが、結局は二番手のままで終わりました」。
実質「ジン専用機」になっているアイテムの間口を広げるための強化です。攻撃速度+5%は、26.16のバーサーカー ブーツ強化と同じくADCのDPSに掛け算で効く部分なので、移動速度シナジーを活かせるミス・フォーチュンやアッシュあたりで試す価値が出てきます。
サンダード スカイ弱体化:3パッチ連続のナーフでAD-5・体力-50
Riotのコメント:「前回のパッチの『サンダード スカイ』の弱体化は正しい方向への一歩ではあったものの、このパッチにおける他のすべての調整内容を考慮すると、影響力が十分ではありませんでした」。
26.16でレシピと回復量にメスが入ったばかりですが、それでも足りないとRiotは判断しました。今回は攻撃力-5に加えて、26.16で+450に増えたばかりの体力が+400へ戻されます。完成品のステータスそのものが下がるため、前回の「完成までの過程を弱くする」調整より直接的です。
グレイブス・ノクターンの本体ナーフと合わせると、ADファイター系ジャングラーを本体とアイテムの両面から抑え、APジャングルの居場所を広げるという26.16からの路線がそのまま続いています。ジャングルペット強化で速くなったAPジャングルを試すなら、環境の追い風が重なるこのタイミングです。
リーグ クラシック:18体の調整とルーン獲得の大幅緩和
今回のパッチは、正直なところ本編より(リーグ)クラシック側のほうが規模が大きいです。チャンピオン18体の調整に加えて、ずっと不評だった「ルーンが揃うまでが遅すぎる」問題に大きく手が入りました。
① 進行度の緩和:ルーンページ2枚無料、IP・XPが2倍
クラシックを「ちょっと触って放置していた」人には、ここが一番の朗報です。ルーンページが3枚使えるようになり、IPとXPが実質2倍なので、複数ロールを触っても構成を作り直す手間がなくなります。ソロで待機したときにグループボーナスが誤って乗っていた不具合も修正されました。
② システム:チャンピオン/ロールのトレードと、初のカウンシル投票
- チャンピオンのトレード:ロードアウト選択フェーズ中に、チャンピオンをトレードできるようになりました。レーンはトレードされません。
- ピック順のトレード:プレイヤー間でチャンピオンのピック順を交換できるようになりました。
- カウンシル投票(初開催):クライアント内からクラシックの今後を決める投票に参加できます。プレイするほど投票の影響力が増える仕組みです。
- ロード画面のランクボーダー:モダン版のボーダーがクラシックのロード画面から削除されました。
- アート・ライティング更新:失われていた植物やデカールを復元し、本拠地の復活地点と紫色の松明のライティングをオリジナルに寄せました。
クラシックはチャンピオン選択がシンプルな分、希望ロールと違うピックを引き受けるしかない場面が多くありました。今回のトレード実装で、ロールは動かないもののチャンピオンとピック順は交換できます。
Riot自身が「ファーストピックのミッドにブリッツクランクを取ってもらい、自分はボット用にAPシャコを取る」というジョークを書いていますが、実用面では「相手の構成を見てから対応ピックに差し替える」動きがしやすくなるのが本質です。ドッジによるペナルティを避けたい人ほど恩恵があります。
③ チャンピオン調整18体:一覧
クラシックのチャンピオン調整は、Riotいわく「過去のパッチを掘り下げて、当時の強化・弱体化を戻す」という手法で行われています。まずは全体像から。
| 方向 | 強化 | 弱体化 |
|---|---|---|
| チャンピオン | アニー、アッシュ、ドクター・ムンド、ガレン、ケイル、ラックス、ミス・フォーチュン、シヴィア | アーリ、ブリッツクランク、イブリン、エズリアル、グラガス、トリスターナ、トリンダメア、トゥイッチ |
| バグ修正のみ | ハイマーディンガー(Rの砲台が2倍ダメージだった不具合を修正)、ジャックス(Qが物理→魔法ダメージに、Rが単体対象スキルとして適用) | |
④ 注目したい6体
ガレン強化:攻撃力+4.5とEの合計AD反映+10%の大幅強化
前回のパッチでも強化されたガレンが、さらに大きく引き上げられました。Riotの狙いは「Wの恩恵を序盤から感じられること」と「防具でもダメージでもアイテム購入の見返りを出すこと」の2点です。Wの防御力増幅が20%→30%になったことで、物理防御・魔法防御を積むほど硬さが跳ね上がる設計になりました。
ラックス強化:R中のサモナースペル解禁と、シールドの即時化
クラシック側で最も「現代化」されたのがラックスです。R中にフラッシュやアイテムを使えるようになり(ビームの位置は変わりません)、W のシールドも詠唱開始と同時に付与されます。Riotが「シールドをくれ!という要求にはできるだけ早く応える必要がある」と書いているとおり、体感がかなり変わる部分です。
さらにレベル成長の攻撃速度が1.36%→3%へ。Riotは攻撃力ラックスやオンヒット魔力ラックスという遊びまで提案しています。クラシックの「ビルドで試行錯誤する楽しさ」を象徴する調整と言えます。
ブリッツクランク弱体化:マナバリアとRの低ランク性能を大きく削る
「ゲーム内で最も影響力が大きなサポート」とまで書かれた結果、数値・バグ修正の両面から大きく削られました。特にマナバリアが「最大マナの50%」から「現在マナの50%」になった点は、マナを使い切った状態でのシールドがほぼ機能しなくなることを意味します。Eのバグ修正も実質ナーフなので、体感の落差は数値以上です。
エズリアル弱体化:Qの射程1100へ、代わりにRの魔力反映を強化
攻撃力エズリアルを狙い撃ちにして、代わりに魔力エズリアルを持ち上げるビルド誘導型の調整です。Qの射程1200→1100は数字以上に体感が大きく、「安全な位置から一方的にポークする」動きがしづらくなります。
トリンダメア弱体化:最大クリティカル率50%→30%
固有スキルのクリティカル率上限が50%→30%へ。Riotいわく「クリティカルアイテムを3つ以上積めば低体力時に100%へ到達できるが、序盤〜中盤はそれほどクリティカルが出なくなる」という設計です。レーンで負けているときの粘り強さも回復低下で削られており、クラシック最強格からの明確な引き下げになります。
ドクター・ムンド強化:体力+38とレベル1攻撃速度アップ
「トップとジャングルでゲーム内最弱の一角」と名指しされたムンドが、2011年4月の弱体化を巻き戻す形で強化されました。攻撃速度の底上げはジャングルクリアの改善が主目的と明言されています。
⑤ クラシックのアイテム変更
「心身統御のペンダント」は予防的に弱くしすぎたという反省から、コストを400ゴールド下げたうえでステータスを全面的に強化されました。複数人でスタックする仕様なので、5人全員が1つずつ買えば最も体力の減った味方を大きく回復できます。サポートの選択肢として一気に現実的になります。
ジャングルアイテム2種は攻撃力系から攻撃速度系へ役割変更。「エルダーリザードの魂」との差別化が狙いで、マドレッドの鉤爪との併用も可能です。ジャングルのビルドパスが一段分かりやすくなりました。
ランダムミッド:メイヘムの変更点
今回のメイヘムはファイター体験の向上がテーマです。新オーグメントが2つ追加され、視認しづらくてストレスの原因になっていたADC向けオーグメントに手が入りました。
ADC側の弱体化は「強力なのに視覚的に分かりにくく、相手が反応できない」という理由で行われています。ダブルタップがゴールド→プリズムに移動したのは、パワーレベルに見合ったティアに戻したという扱いです。あわせて、提示されるオーグメントがチャンピオンのプレイスタイルに合いやすくなる調整も入りました。
バグ修正では、モルデカイザーのR終了後に「一緒に閉じ込められた」が発動していた不具合や、再接続後に「エコー キャスト」の分身が誤った方向にスキルを撃つ不具合などが直っています。
アリーナの変更点
アリーナは今後、2パッチに1回(LoLの奇数パッチ)の調整ペースに戻ります。Riotいわく「基本的にはバランスが取れているので、面白いビルドを見つけてもすぐ潰される状況は避けたい」とのことです。
チャンピオン14体の調整
| チャンピオン | 変更内容 |
|---|---|
| アンベッサ | E クールダウン 13-9秒 ⇒ 15-11秒/R 物理防御貫通 10-30% ⇒ 7.5-22.5%・増加AD反映 80% ⇒ 70% |
| ガレン | 固有 非戦闘状態タイマー 8秒 ⇒ 4秒/W スタックごとの防御力 0.2 ⇒ 0.5・最大 30 ⇒ 60 |
| グラガス | 固有 クールダウン 12-6秒 ⇒ 8-4秒 |
| カ・サンテ | W クールダウン 14-10秒 ⇒ 12-8秒/E 増加体力反映 13.5% ⇒ 15% |
| クレッド | 固有 再騎乗のクールダウン 12秒 ⇒ 5秒 |
| ルブラン | R 再演 クールダウン 45 / 35 / 25秒 ⇒ 30 / 20 / 10秒 |
| レナータ・グラスク | R クールダウン 100-80秒 ⇒ 150-110秒(アリーナ補正を削除) |
| レネクトン | W クールダウン 18-10秒 ⇒ 16-8秒(アリーナ補正を削除) |
| セナ | Q ダメージの増加AD反映 60% ⇒ 75% |
| タム・ケンチ | W クールダウン 21-17秒 ⇒ 16-12秒/E 非戦闘状態タイマー 3秒 ⇒ 2秒 |
| ティーモ | Q 基本ダメージ 70-230 ⇒ 80-260(アリーナ補正を削除) |
| ヴェル=コズ | R クールダウン 80-60秒 ⇒ 100-80秒(アリーナ補正を削除) |
| ザーヘン | Q 増加AD反映 10-50% ⇒ 10-40% |
| ジリアン | R クロノシフト クールダウン 120 / 90 / 60秒 ⇒ 150 / 120 / 90秒 |
目立つのはルブランR「再演」のクールダウンが最大ランク25秒→10秒という大幅強化と、ジリアン・ヴェル=コズ・レナータのアルティメット長期化です。「ウルトで戦況をひっくり返し続ける」タイプを抑え、活躍の場がなかったチャンピオンを持ち上げる、という方針が数字から読み取れます。
アイテム・オーグメント
ADCにとってはドミニク リガードとモータル リマインダーの攻撃力が大きく上がったのが朗報です。逆にエンチャンター系はアーデント センサー・リデンプション・フロー ウォーター スタッフがまとめて10%へ統一され、回復・シールド増幅の価値がやや下がっています。
バグ修正・QoLの変更(サモナーズリフト側)
- 観戦モード:カメラ移動にコントローラー用プリセットを追加。ReplayAPIが有効な場合、カメラ操作がよりスムーズになります。
- ジェイス:EQのダメージが強化ダメージとして正しく表示されない不具合を修正。
- ダイアナ:特定状況でEのダッシュ速度が意図より遅くなる不具合を修正。
- アカリ:E「翻身手裏剣」がマップを横断して意図しない距離の対象に命中・ダッシュできる不具合を修正。
- スイフトマーチ:ツールチップのスロウ耐性の値が実際より高く表示されていた不具合を修正。
- ブラッドミア:ルーンから得た魔力が固有スキルで正しく変換されない不具合を修正。
- カスタムゲーム:ブラインドピックで稀にジャングラーが初期アイテムを買えなくなる不具合を修正。
アカリのEはマップ横断という無視できない挙動だったので、実質的なナーフとして扱っていい修正です。ブラッドミアはルーンの魔力が体力に変換されていなかったため、こちらは実質的な強化になります。
新スキン:ハートソング/オーシャンソング(8月27日リリース)
パッチ26.17ではスキン3種がリリースされます。実装は日本時間2026年8月27日の予定で、3種すべてに専用クロマが用意されています。
あわせてmacOSの必要動作環境・推奨動作環境が更新されています。Macでプレイしている人は、公式のプレイヤーサポート記事で自分の環境が対象かどうかを確認しておいてください。
結局どのロールが得をする?
| ロール | 得をする側 | 損をする側 |
|---|---|---|
| TOP | 対ヴェインの近接ファイター全般、チョ=ガス、イレリア、トランドル | ヴェイン(レーン戦)、ナサス(サステイン) |
| JG | APジャングル・タンクジャングル(サンダード スカイ再ナーフの間接的恩恵)、トランドル | グレイブス、ノクターン、キヤナ(クリア速度)、サンダード スカイ依存のADファイター |
| MID | ルブラン、ヤスオ、ヨネ、キヤナ、オレリオン・ソル | ゼラス |
| BOT | ADC全般(ゼラスBOTナーフ+ストームレイザー強化) | ゼラスBOT、ヴェインBOT(Wの序盤弱体化) |
| SUP | エンゲージ・エンチャンター全般(スレッシュ相対弱体化) | スレッシュ(Eのハラス) |
全体を見ると、最も追い風なのはMIDの近接ADキャリー勢と、正統派のADCです。逆に、ここ数パッチ我が物顔だったヴェイントップ・ゼラス・ADファイタージャングルの「3大ストレス源」がまとめて削られるので、平均的なソロキューの体感は良くなる方向のパッチだと言えます。
唯一注意したいのがキヤナJGです。プレビュー段階の情報だけを見て「Q強化=ジャングルも強い」と判断すると、モンスターへのダメージ補正低下で肩透かしを食います。キヤナを触るならMIDのほうが素直に得をします。
まとめ:実装直後に試したい5つ
- ヤスオ・ヨネのファーストアイテムをクリティカル系に戻す
- ルブランはWの魔力反映90%で久々の復権候補
- イレリアはQのAD反映80%でスケーリングが改善
- オレリオン・ソルはE先上げをやめてW先上げへ
- ヴェインTOPはWの序盤確定ダメージ6%→4%で削り切れない
- ゼラスは体力-21でキルラインが手前に
- ナサスは回復低下でレーンで押し切れる場面が増える
- ルーンページ2枚無料・IPとXPが2倍
- ガレン・ラックス・ムンドが大幅強化
- ブリッツ・トリンダメア・トゥイッチが明確に弱体化
- チャンピオンとピック順のトレードが実装
- メイヘムにファイター向けオーグメント2種が追加
- アリーナはルブランRのCDが最大10秒まで短縮
- アリーナの調整は今後奇数パッチのみ
パッチ26.17は、26.16のような派手な構造変更こそないものの、ヴェイントップ・ゼラス・ADファイタージャングルという「今いちばん強い外れ値」を正面から削り、近接ADキャリーの終盤を底上げするパッチです。レーンで顔を合わせる相手の顔ぶれは確実に変わります。
そして今回は、リーグ クラシック側の変更量が本編を上回っています。ルーンページ2枚無料・IP2倍・XP2倍という進行度の緩和は、「ルーンが揃わなくて放置していた」人が戻ってくる十分な理由になります。クラシックを本格的に触るなら、このパッチが再開のタイミングです。
※本記事の数値は、2026年8月26日公開の公式パッチノート26.17に基づいています。
